<Header>
<Author: 白居易>
<Title: 自河南經亂關內阻饑兄弟離散各在一處因望月有感聊書所懷寄上浮梁大兄於潛七兄烏江十五兄兼示符離及下邽弟妹>
<Format: 格式不明>
<Year: 1990>
<BookName: 唐詩三百首詳解  下卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 河南乱を経、関内阻饑してより、兄弟離散して、各々一処に在り。月を望むに因りて感有り。聊か懐ふ所を書し、浮梁の大兄、於潜の七兄、烏江の十五兄に寄せ上り、兼ねて符離及び下邽の弟妹に示す。>
<BookPage: 149>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
時難年饑世業空，
弟兄羇旅各西東。
田園寥落干戈後，
骨肉流離道路中。
弔影分爲千里鴈，
辭根散作九秋蓬。
共看明月應垂淚，
一夜鄉心五處同。
<End Poem>
<Translation>
戦乱の時世と飢饉とによって代々受け継いできた遺産も尽きてしまい、わが一族の兄弟たちはそれぞれに西へ東へと流浪の旅をしている。 
われわれの故郷の田園は、兵乱ののちはすっかり荒れはてて、それを守るべき肉親たちは、旅の途中にあって流浪したままである。 
われとわが影法師をかえりみると、わたしはただ一人分かれて千里のかなたを飛ぶさびしい雁のようであり、それはまた、根を離れては、原野にころがって散らばる秋のねなしよもぎのような孤独な身である。 
しかし今宵の明月をともにじっと見上げるならば、きっと兄弟誰もが皆涙を流し、この同じ一夜の望郷の心は、五箇所に分かれて兄弟すべてが同じものであるにちがいない。
<End Translation>
<Formatted Translation>
戦乱の時世と飢饉とによって代々受け継いできた遺産も尽きてしまい、
わが一族の兄弟たちはそれぞれに西へ東へと流浪の旅をしている。 
われわれの故郷の田園は、兵乱ののちはすっかり荒れはてて、
それを守るべき肉親たちは、旅の途中にあって流浪したままである。 
われとわが影法師をかえりみると、わたしはただ一人分かれて千里のかなたを飛ぶさびしい雁のようであり、
それはまた、根を離れては、原野にころがって散らばる秋のねなしよもぎのような孤独な身である。 
しかし今宵の明月をともにじっと見上げるならば、きっと兄弟誰もが皆涙を流し、
この同じ一夜の望郷の心は、五箇所に分かれて兄弟すべてが同じものであるにちがいない。
<End Formatted Translation>